2022/03/31 17:37
──『日本の浜辺を歩く』再版スタートおめでとうございます。
村上 『日本の浜辺を歩く』は僕の人生の集大成、ライフワークだったから、こうして再び動き出したのが嬉しいね。僕が死んでも永遠にネット上で欲しい人の手に届けることができるなんて、まるでタイムカプセルみたいだよ。
上梓してからもう10年以上経つなんて、月日の流れは早いね。僕なんかの世代から考えると、近年のインターネットなどの情報伝達の進化はまさに夢のようだよ。
世の中はどんどん便利になって、受注印刷なんて面白いシステムで、こんなふうに僕の本が再び販売されて欲しい人に届けられるのは本当に嬉しいね。
このシステムだと前回の出版のときとどんな点が違ってくるの?
──ネットで注文を受けてから私たちが印刷所に印刷・製本の発注をするので基本的に在庫はありません。
納品までお客様を7~14日お待たせしてしまうことになるのですが、そのかわり絶版になってしまった本や良質だけど需要の少ない本など永遠に入手不可能になりがちな本をずっとネット上で販売することができるのです。
村上 なるほど。従来だったら少なくとも500部、1,000部と発注がかからないと増刷出来ないところを、この方法だとずっと販売の窓口はあけておけるってことだね。前回、僕の本の在庫がなくなってからずっと再販を待っていた人が、やっと買えたって喜んで連絡してきたよ。
──それは嬉しい報告です。「出版共和国」はまさにそういうお客さまのためにあるのです。ただ上製本に出来ない、カバーは付けられないなどいろいろと制限はあります。印刷技術のこれからの進化に期待するところです。
村上 「出版共和国」のこれからに期待しているよ。
──ありがとうございました。